大山 Mt.Daisen 
     
待ちに待った大山行きの日がやってきた。
天気の悪い日曜日が出勤となり、代わりに休みとなった月曜日は好天に恵まれる予報であった。雨で順延していた(代わりに帝釈峡に行った)大山行きであるが、待たされたお陰で紅葉も進んでいるに違いない。

5:30 起床。
大山は私の家から130Km離れているので、いつも以上に早く家を出ないといけない。

6:30 出発。
大山は中国地方最高峰であり、唯一の百名山である。船通山や比婆山に登った時も、展望の中に真っ先にその姿を探すほど、大山は私が子供の頃から一番好きな山である。東日本の高い山を知らない私にとっては大山は特別な山であり、高い山の象徴なのである。

国道183号線をひたすら米子方面に向かって北上する。

7:50 道後山を右手に見ながら広島・鳥取県境を越える。
生山(しょうやま)から180号線、根雨(ねう)から181号線(要するに日野川沿いに北上している)と走って、溝口I.C入口より181号線と別れ、桝水原に向かう県道を走る。

桝水原に向かって県道を登っていくと、いつもなら富士山に似た山容の大山を眼前に望むことができるのだが、この日はガスがかかってその姿を見せていない。

9:05 桝水原に到着。大山山頂付近はガスの中。
 
  桝水原。デジカメ時間で24日9時06分の大山 
9:25 大山寺の駐車場に到着。
スキーシーズン以外は駐車料金は無料なので、私のような貧乏人には有難い。

手早く身支度を整えて登山口に向かう。
失禁寸前だったので大山寺橋を渡った所でトイレに入り、すぐ先にある車道脇の登山道入口から登っていく。
気温は10℃以下だったと思われ、肌寒い。
 
 
登山道の最初は石段から始まる    1合目を過ぎると木の階段に変わる 
     
この横木の階段は6合目(1360m)まで延々と続く。石段も含めて標高差にして約500mも階段歩きで登っていくのである。 
  最初はブナの樹林、標高が上がると次第に潅木の樹林と変わる。 
     
  ガスで視界はほとんどきかず、紅葉もロクに見えない 
     
 
6合目を過ぎると岩石がゴロゴロした道になる    8合目を過ぎると登りは緩やかになる 
     
6合目あたりから周囲の木々がブナ林から背の低い潅木に変わり、8合目を過ぎたあたりから樹高の低いダイセンキャラボク(天然記念物)の樹林帯に入っていく。登りは緩やかになり、頂上はもう近い。 
 
ダイセンキャラボクの樹林。イチイに似ている    ダイセンキャラボクの樹林の中を進む 
     
この辺りまで登ると、ダイセンキャラボクを保護するための木道がつけられており、山頂まで木道の上を歩いていくことになる。

山頂直下には山陰の高山の厳しい自然が展開していた。強風は吹き荒れ、ガスは益々濃さの度合いを増し、前日か前々日降ったと思われる雪(今年の初雪)もちらほら見られた。

他の登山者(特に中高年)が悪コンディションでヨロヨロ登っていく中、前半の木の階段で無理をせず力を温存していた私は、身体も温まってまさにエンジン全開であった。2ヶ月前の私とのえらい違いを実感しながら快適に歩いた。
 
 
山頂の山小屋。周囲に所々雪が積もっている    山小屋から山頂までの木道 
     
  11:55 大山山頂到着。 
無理をせずゆっくり登ったので所要時間は2時間25分。
登山口からの標高差は900m近くある。
ちなみにこの日私が登った頂上(登山者が目指す大山の山頂)は弥山(みせん)と呼ばれている。弥山と呼ばれるピークを持つ山は私の知る限り中四国に4つある。一つはこの大山、あとは石鎚山、島根県の琴引山、厳島の最高峰の宮島弥山である。

そして石鎚山と同様にこの大山の弥山も最高峰ではなく、剣が峰(石鎚山は天狗岳)という最高峰が存在する。
残念ながら大山の剣が峰は危険なので立ち入り禁止(以前は行けたが、両サイドが絶壁なのに加えて山体が脆くて崩れやすく、相当に危ない場所なので私も行ったことはない)になっている。禁止と言われつつ剣が峰に行く者もいるらしいが、来年の誕生日も無事迎えたい人は行かない方が賢明だ。

さて、この濃いガスでは展望も何もあったものではなく、それどころか方角さえままならぬ有様である。それに加えて気温は3℃しかなく(雪が降ってるくらいだから)とても寒い。たまらず山小屋に行き庄原市内で購入したコンビニ弁当で昼食とした。
 
     
下山しながら紅葉を見る     
 
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