基本的に最高峰に登らないと私の山行は完結しないので、男三瓶に向かわなければならないが、標高の低い(火口の底だから)室の内からは再度登り返す形になる。

まず室の内からリフト乗り場までの登山道を登る。
稜線上まで登ると、そこには登山リフトで登ってきたと思われる人たちが大勢いた。ちなみにこのリフトを使っても、男三瓶山頂に行くには先に女三瓶に登ってから縦走路で男三瓶に向かう形になる。初心者や山歩きをほとんどしない人が楽チンに男三瓶の頂上に行くという訳にはとてもいくまい。

私は乗り場付近を素通りして、女三瓶に向かう道を進んだ。リフト乗り場から女三瓶までの道はさしたる急登はなく、展望の良い快適な登山道である。
 室の内を囲む孫三瓶(左)と子三瓶(右)
 女三瓶からの男三瓶
12:35 女三瓶山頂到着。
案内標識のそばでアンテナ保守と思われる作業員が寝ている。私は少しためらったのだが、絶景の紅葉と展望、そして素晴らしい青空の下、人が写真を撮りたくなりがちな場所で堂々と寝ている方が悪いのだと判断して(子三瓶で撮れなかったので尚更山頂の案内標識の写真を撮りたかったのだ)撮影させてもらう。
 羨ましい仕事である。それにしても寝ている場所が悪過ぎる
今度は女三瓶から男三瓶への縦走路を男三瓶に向かう。左に室の内や子三瓶・孫三瓶を見ながら尾根伝いに進む。
 最終目的地である三瓶最高峰(1126m)男三瓶
 孫三瓶(中央)と眼下の室の内
 子三瓶(左)と男三瓶山腹(右)の紅葉
 斜面の模様は三瓶火山の噴火の歴史を物語る
女三瓶から男三瓶に向かう縦走路は急登とヤセ尾根の連続であった。
 孫三瓶(左)と子三瓶(中央右)
13:30 男三瓶山頂に到着。
 
この日の展望は全般的に霞んでいて隠岐や大山の姿を見ることは出来ず、山頂も無風状態で暑いくらいであった。

男三瓶は三瓶山の最高峰だけにさすがに多くの登山者がおり、ほとんどの人が食事の最中であった。正午をかなり回っており空腹ではあったろうが、最高峰の男三瓶山頂で食事にしようと頑張ったのに違いない。

私のそばにも弁当を食べている中年夫婦の登山者がいて、ちびまる子ちゃんの声優(TARAKOさん)みたいな奥さんが500mlの缶ビールを取り出して旦那さんに渡し、それを犯罪的なまでに美味しそうに旦那さんが飲んでいる。ちくしょう・・・

室の内で既に弁当を食べ終えている私は、空しくスポーツドリンクをガブ飲みした。フン、ビールなんて飲みたくないよ。羨ましくなんかないやい・・・
 ここには出雲ドームと出雲市街が写っている
肉眼では出雲ドームを確認することが出来たのだが、ファインダー越しに見るとさっぱりワカラン。
 男三瓶から見下ろした室の内
 花がいっぱい咲いていた山頂も一面のススキに変わっている
下山にとりかかる。真っ直ぐ西の原に下るのだが、西の原までは4Km近い行程である。
 男三瓶山頂から西の原への道は眺めが非常に良い
 左手に孫三瓶(左)子三瓶(右)を見ながら下る
この西の原ルートは岩石がゴロゴロした道が続く、疲れた足には歩きにくい道である。
 展望は素晴らしいが、樹林帯に入るまでこんな道が続く
樹林を抜けると登る時に通った分岐に着く。山頂から3Kmあり、かなり歩いたような気にさせられる。

西の原の駐車場まではススキの中の道をさらに1Km近く行かなければならない。
 ススキの草原に出て男三瓶を振り返る
15:25 西の原に下山。
喉がカラカラに渇いていたのでトイレ脇の自販機に直行、500ccのアク○リアスを購入してガブ飲みする。非常に美味い。ビールが飲めればなお美味かろうが、54号線を帰る途中で警官を喜ばせても癪なのでやめておく。
 西の原 見えている道路を少し先に行くと三瓶温泉がある
今回はかなり歩き応えのある山歩きとなり、素晴らしい紅葉にも出会えたので非常に満足のいく山行となった。

今回は孫三瓶に登れなかったのだが、次回はそれを楽しみに来たいと思う。
爽快感と共に車を走らせ、県境・赤名峠を通り過ぎたあたりでふと思いついたので常清滝に寄り道をすることにした。 
 
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