白木山 Shirakiyama
10月に入ってからというもの、広島県地方は週末になると天気が崩れるという悪循環に陥っている。
また、晴れた日曜日限って出勤だったり家の用事が入ったりという巡り合わせの悪さも加わって、船通山以後なかなか本格的な山行が出来ていない。

この日も朝から鉛色の空が広がり、県北や山陰方面は荒れ模様の予報である。やむを得ず予定を変更。南部の山なら天候は大丈夫だろうと白木山行きを決定する。

白木山は広島市の北部にそびえる地元では知られた名峰で、私の家からも1時間以内に登山口に行くことが出来る山である。

白木山への登山口は芸備線の白木山駅からのルートが一般的であり、私も子供の頃は芸備線の車窓から白木山を眺めていたものである。この白木山駅(標高約80m)からのルートは標高差が800m以上あり、石鎚スカイラインから石鎚山を見上げるのと同じような感じで白木山はそびえているのだ。

9:30 ゆっくりと我が家を出発。
県道37号線(広島三次線)を広島方面に向かって走る。いつもなら車窓から見える鷹ノ巣山もガスに包まれて全く見えない。鷹ノ巣山は雨が降っているに違いなかった。

この日は天気も良くないので、標高差800m以上を誇る?白木山駅ルートではなく、林道を経由した市川コースで山頂を目指すことにする。

上三田から県道37号線と別れ、林道桧山上三田線に入る。狭い林道はいくつものカーブを曲がりながら次第に標高を上げていき、やがて峠に着く。
 峠の林道分岐
10:15 峠で左に砂利道の林道が分岐しており、ここで車を降りる。

 峠の案内標識
車でこの先まで行けなくもないが、あまり横着な登山はしたくないので砂利道の林道を歩く。

この日は寒い日だったが、歩いていれば身体も温まってくる筈だと思い、林道をやや早いペースで進んだ。
 砂利道林道を進む
 途中から舗装路に変わる、訳のわからん林道である
舗装路に変わった林道を少し行くと、藤棚と休憩所があり、右手の林道脇に白木山への登山道の標識がある。
 市川コース登山口の標識
10:40 市川コース登山道に入る。
 緩やかに登っていく
緩やかに続く道が、山頂の鉄塔が時折見えるようになると、やや勾配を増してくる。
 雨が降り出した地点
終始曇っていた空からついに雨が落ちてくる。私は樹林の中にいるので殆ど濡れることはなく(さほど強い雨ではなかった)急坂に佇んで雨雲の過ぎるのを待った。

すぐに雨は止み、再度前進。
ほどなく押手山への縦走路分岐に着き、ロープ沿いに急斜面を登ると山頂は近い。
この日のコースは標高差は確かに軽減されているものの、踏破した距離自体はなかなかのものである。

11:10 白木山山頂に到着。実は白木山に登ったのはこの日が初めてなのである。
山頂は時折小雨が降る悪条件ながらも、なかなか素晴らしい展望がひらけていた。
 高鉢山
 安駄山
 段原山
 呉娑々宇山と小河原・福田方面の街並み
 野呂山方面
 狩留家(かるが)の街並みと三篠川
 太田川(左)と可部市街
 広島市街と広島湾の島々
 少しズーム。広島市の三角州がよくわかる。
山頂は可部方面からの風が強く吹き、これがまたこの秋一番の寒気らしくてとても寒かった。

11:45 寒いので下山することにする。

12:50 林道桧山上三田線の峠(林道分岐)に到着。

この日の荒れ模様の天候は、山頂で一足早く冬気分を味わえたわけだが、車の所に戻った頃には青空が広がり、秋晴れとなっていた。ちくしょう。
 
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