帝釈峡 Taishaku Kyo
山に行く予定が雨天で狂った時、滝や渓谷に行くのが今のところ私の典型的な行動パターンである。

前日は「明日は鳥取の大山に行こう」と張り切っていたのだが、6:30に起床した時点で既に広島県地方は激しい雨が降っていた。10月に入ってから、私が休みの日を狙って雨が降っているような気がするのは考え過ぎか?
いまいましい雨の所為で大山に行く予定の変更を余儀なくされ、この日は帝釈峡に行くことにした。

これまでのところ、私の滝・渓谷のページはどうも島根県に偏っているような気がしないでもないので、我が広島県の帝釈峡にした訳だが、国定公園(比婆道後帝釈国定公園)でもあり遊歩道が広くて歩きやすく、雨天でもさほど苦になるまいという計算もあったのだ。

帝釈峡は庄原市と神石高原町にまたがる感じで続く、高梁川の支流・帝釈川の渓谷である。石灰岩台地が帝釈川に侵食されて出来た渓谷で、かつては石灰岩洞であったが、天井部分が崩落して地表に露出したものと思われる地形も多く見られる。また、広島県内では屈指の紅葉の名所としても知られ、もうじき観光客の多いシーズンとなる。今の時点ではまだ色づきが不十分であろうが・・・

行き先が大山でなくなった(かなり悔しい・・・)ので急いで出かける必要もなく、紅葉にも期待せずゆっくりと家を出た。
中国自動車道を大阪方面に向かって東城I.Cまで走り、県道を下帝釈、神龍湖(20〜30代の人ならシェンロンと読みたくなるかもしれませんな。私だけかもしれんけど・・・)方面に向かう。
帝釈峡に行くのは小学校6年の時以来であり、約20年ぶりである。

 県道(三原東城線)沿いから帝釈川を見下ろす
帝釈川は少し下流で成羽川(東城川)と合流したのち岡山県に入り、高梁川と合流して水島灘に注いでいる。広島県の東部は高梁川の流域なのだ。
 なかなかスケールを感じさせる断崖である
 断崖の中を流れる帝釈川
 最初から期待はしてなかったけど、紅葉はまだだった・・・
紅葉がまだ見れる段階ではない(期待してなかったとはいえ、残念)のと、遊歩道の途中に通行できない区間があるようなので神龍湖付近の散策をやめ、上帝釈に回ることにした。傘が要らない程度の雨ではあるが、天気も良くないので気分も冴えない。

上帝釈は上流になる訳だが、渓谷沿いに車道はついていないので山を越える感じで10Km程度走らなければならない。
上帝釈の駐車場に着き、車を降りる。

気がつくとおじさんが私の車のそばに近づいていて、貸し自転車を私に勧める。丁重?に断り、遊歩道を歩き始める。どうせ途中までしか行けない(狭いところがある)のだ。2Km程度なら歩かんとね。

おじさんによると紅葉が本格化すると駐車場も無料ではなくなるそうな。今日のところはタダなので貧乏人には少しうれしい。
 上帝釈からの遊歩道を下流に向かって歩く
ここには白雲洞という鍾乳洞もある。歩き出してすぐの所だ。
 唐門。帝釈峡にはこうした天然橋がいくつかある
 崩落した、かつての石灰洞の一部が取り残されたもの
 鬼の供養塔
 昔はこの蔓がブランコのようになっていたような記憶がある
 紅葉はまだ始まりつつある段階
弱いながらも降り続く雨で、視界がかすんだような感じになっている。
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