神之瀬峡 Kannose Kyo
この日は地元・広島の滝を見るべく、神之瀬峡に向かった。
神之瀬峡は三次市北部の江の川支流・神之瀬川沿いの渓谷で、ここには小庵の滝をはじめ、数々の滝が点在している。

国道54号線を北上、道の駅「ゆめランド布野」を過ぎて、君田方面に向かう県道62号線に右折。ちなみに国道54号線をさらに2〜3Km走り、「左折」したのち県道62号線を作木方面に行くと常清滝に行くことができる。この日は県道62号線を常清滝とは逆方向に走る形になる。
君田で県道39号線を左折。道の駅「ふぉれすと君田」まで県道39号線を北上し、道の駅を過ぎてすぐ県道456号線に入り、あとはそのまま進めばいい。

神之瀬川沿いを進んで行くと、左手に田和瀬の滝が見えてくる。
 県道からも見える
水量の少ない時が多いようで、以前来た時には滝の存在に気がつかなかったのだが、今回はいとも簡単に田和瀬の滝を見つけることができた。
 落差は20m
「田和瀬の滝はどこにあるんだろう?」と散々悩んだのだが、見つかる時は呆気ないものだ。
 地元の老人によると水が涸れる時もあるそうな。
ちなみに私が話した老人は、この滝の名前(田和瀬の滝)を知らなかった。この辺りの人は滝にあまり関心が無いとみえる。
 
さらに車を北に走らせ、沓ヶ原ダムを過ぎた辺りからまず鳴ヶ滝に向かうが、道路が倒木等で荒れていて車が通れそうもないので鳴ヶ滝は「断念」。

鳴ヶ滝は落差こそ小さいが、水の放物線がとても美しい滝だけに「残念」。

「無念」ではあるが、気を取り直してさらに北上。やがて神之瀬峡キャンプ場に着く。
 キャンプ場前には「厳頭の滝」がある
厳頭の滝は夏場はおそらく見えないので、存在を気付かない場合が多い。私は付近の案内看板を見て滝があるのは知っていたが、実際に見たのは今回が初めてである。
 橋がご覧の通りの有様なので対岸には行けない
橋脚が立派な割に、なぜ乗っかっている橋桁がショボイのかは謎なんだが、雪も残っている状況では泳ぐ気には到底なれん(夏でもならんだろうが)ので対岸から眺めるしかない。
 木々が茂ると見えません
冬なら見える筈なんだが、豪雪地である上に道路が「険道」なんで、とてもヤバくて来れない。見るなら丁度今頃であろう。
小庵の滝へは険道456号線(沓ヶ原ダム付近までは改良が進んでいるが)をさらに高暮ダム方面に行く。

この険道456号線は落石が多く、あまりスピードを出していると落石を踏んでパンクすることがある。「経験者」の私が言うのだから間違いない。

今回は前回のドジを踏まえ、脇見運転(真似をしないで下さい)で景色を楽しみながらノロノロと徐行することにした。
ちなみに沓ヶ原ダムを過ぎると全く民家が途絶え、初めて小庵の滝と高暮ダムに来た時には「広島県にもこんな所があるんかー」と驚いたほど、秘境地でもある。
 高暮ダムの手前の険、いや県道脇に案内標識がある
駐車場なんて御大層なモノは無い(大勢の人も来ないので必要無いだろう)が、道路が少しふくらんでいるので「小庵の滝が見たいんなら車を停めろ」ということだろう。
 人里離れた秘境地だが、以外にも滝見道は「まとも」である
この辺りはまだかなりの残雪がある。道路も高暮ダムより先は未だ「通行止」である。地元自治体も「キリ」がないので除雪する気がさらさら無いらしい。
 小庵の滝全景
ちなみに「こいおりのたき」と読む。ショウアンではない。実は私は最初ショウアンだと思っていた。

落差30mを四段に落ちる神之瀬峡最大の滝で、三次市では常清滝に次ぐ名瀑だろう。
  水がとても綺麗だ
私が立っている滝下は50cm程度の積雪が残っている。場所によっては太ももあたりまで埋まり込むほどの雪がある。軽く1m以上積雪する所なんで、やはり道路の雪が消える3月下旬にならんと来れないだろう。
 
倒木が邪魔なんだが、自然の成り行きなんで仕方ない。
 最後に全景
この日、滝を見に来ていたのは平日ということもあり私のみであったが、植物観察に来ていた中年夫婦がいた。残念ながら、豪雪地の神之瀬峡は植物観察にはまだ早過ぎたようである。でもここは野草の宝庫なんですよ。

今回見れなかった鳴ヶ滝を見たいんで、道路の倒木が除去されることを期待して暖かくなってからまた来よう。

ここに来てみたいと思われる方は、くれぐれもタイヤのパンクにはご注意を!寂しい山の中でのタイヤ交換も乙なものかも知れませんが、私は二度と御免です。
 
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