見々久の滝 Mimiku WaterFalls
出雲市見々久町にあるこの滝の存在を知ってから、どうしても行ってみたくて仕方なかった。

場所を調べるところから始まって、滝までの路程が険しいことを知り、攻略方法を練っていた矢先、朗報が届いた。
大田の滝花さんが、見事見々久の滝を見ることに成功したというのである。

国道184号線から小野川沿いに山あいに入り、谷の最深部にある、林道・段組線の橋付近が見々久の滝への取り付き口になる。
この日滝花さんと私は、佐田から県道185号線経由で上流側から見々久町に来ているが、土地勘の無い遠方の方で見々久の滝に挑戦しようという方がもしいらっしゃれば、国道184号線から小野川沿いに来ることをオススメしたい。

今回は滝花さんに御案内いただき、私も出雲の秘瀑・見々久の滝を拝むことが出来た。
 谷の最奥にある林道・段組線の橋付近の小野川
普通は川沿いに遡上する方法をまず考えるのだが、ここはそうはイカナイ。橋から数十m遡上した所にある急流部分(後日岡山のtakimiさんのご活躍により判明したのだが、この急流部分が三の滝らしい)を越えて奥に進むのが難しいからである。
 急流部分(三の滝)
この急流部分はけっこう長く奥まで続いていて、滝花さんと私の一致した見解は「ここを通って上流に行くのは不可能」だということ。

となると上流からと思いたくなるが、見々久の滝の写真を見た限りでは滝口から滝下に降りるのは大変危険だと思われる。
となると、私も最終手段と考えていたのだが、滝花さんが使った手しか残っていない。

最初の橋の所から川の右手の急斜面を登って、急流を左下に見ながら山の中を通って行くのである。
 道と呼べるものはここには無い
急斜面のヤブの中をひたすら通って急流部分をトラバースし、何とか上流に出る。
 奥はとても狭い谷になっている
約100mヤブの中を進み、川沿いに出て約150m遡上すると滝が見えてくる。
そこは擂鉢の底のような地形になっていて、急峻な斜面が周りを取り囲んでいおり、昼間でも薄暗い所だ。
 見々久の滝・二の滝の中段と下段
落差38mという。
小さい滝ばかりと思っていた出雲市内にはまだ「隠し玉」があった。この日は「隠し玉」が続出することになるのだが、私はこの時点では見々久の滝が出雲市最大の滝だと思っていた。
この日見つけた湖陵町の「なならの滝」が出雲市最大である可能性があるが、この時はそんな大きな滝に出会うとは予想もしていない。
  中段の滝
滝花さんは右手の斜面を軽々と登って中段の滝前に行く。私は見えている部分の全景を撮るのに夢中で滝下に残った。
実は後日判明したのだが、takimiさんによると、この上に二の滝の上段部分が隠れており、さらに数十m上流に直下型の「一の滝」があるという。
 上を見上げる
擂鉢の底は苔には絶好の環境らしく、苔の生えた岩肌が独特の雰囲気を出している。
 
苔の緑と水の取り合わせが素晴らしい。
 苦労して来た甲斐があった
私が見てきた中では見るのに一番苦労した滝で「誰もが見れる」という訳には行かないが、とても素晴らしい滝だった。

この日の時点では「見々久の滝の全貌をついに見た!」と思い込んで喜んでいたのだが、前述の通りまだ私はこの滝の真の姿を見るに至っていない。

再訪する楽しみを残しているわけだが、奥の深い素晴らしい滝に出会ったものである。
次は芦谷の滝に行く
 
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