滝ヶ谷 Takigatani
邑南町市木にある滝ヶ谷は前から気になっていて、実はこの日一番楽しみにしていた場所である。
別名「観音滝」ともいうらしいが、これまで一度も写真を見たことの無い、謎に包まれた場所である。
雨は止むどころか強まっている感じなんで、行くのを少し考えたが、下見だけでもと思い行ってみることにした。

瑞穂I.C付近から田所方面(国道261号線方面)に向かう県道に入り、少し進むと意外なことに「名勝・滝ヶ谷0.8Km」という小さな案内標識があるので、標識に従って左折、林道「滝ヶ谷線」に入る。
倒木の多い荒れた林道だが、何とか進んで「それらしい場所」に着く。

かつては付近が整備されていたようだが、今では自然に回帰している。案内看板がかつて貼り付けてあったと思われる木枠が空しく朽ちて、道路脇に無残な姿をさらしている。
木枠から落下して、道路脇で折れ曲がっているスチールの看板を伸ばして拡げてみると、案内マップであった(かつての)。
 どうやら雄滝と雌滝があるらしい
それぞれ二段に落ちる雄滝と雌滝があり、またの名を「観音滝」というようだ。
 その上流に「弥五郎滝」があるらしい
この日の天候では全貌を見るのは厳しいと思っていたので、とりあえず下調べという点では収穫があった。
「次回の下見」的ニュアンスが強い訪瀑で、雨は依然降り続くが、全然滝を見ないのもツマランので「チョットだけ」行ってみることにする。
 瀑音のする方向に行くと、滝口があった
ここより上流には「道らしきモノ」が無いので、看板にあった雄滝だと判断。
 横から雄滝上段
 上段の滝壷も、倒木が「あっぱれな景観の損ね方」で倒れている。
急斜面が雨で滑りやすく、滝下に下りていくのに神経を使った。
 雄滝の滝壷を上からズームで
滝沿いは岩の急斜面が滑りやすいので、左手の緩やかな斜面を迂回して下に下りた。
 雄滝下段
岩を激しく侵食して作った深い溝に沿って流れ落ちている滝である。
 雄滝・滝壺
急流タイプの滝だが、二段の落差が20m以上あるように感じた。
 滝壺の周囲はこんな感じ
私が立っているのは雄滝・滝壺上の狭い岩場である。岩に侵食した溝を作って流れる滝なんで、上段の滝は下からは見えない。

そうこうしているうちに、三月末だというのに雨が雪に変わり、水分を多く含んだ雪(早い話が「みぞれ」)の舞う天気になった。
 うねって流れる激流
この雄滝の下流に雌滝があるようだが、下流に向かう丸太の橋がどう見ても腐っている。

橋を迂回するルートを探すが、この日の天気では岩場が濡れていて危なそうなんで、この日は「行きがけの駄賃」で雄滝が見れたことで「良し」として引き上げた。

どうしても「全貌が見たい滝」がまた一つ増えてしまった・・・
 
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